セルマーの名器、エイティです。
以下説明長いです。私のこだわり詰まってます笑
プロも通う有名工房の一流リペアマンさんからエイティの話を聞いて探し始め、探しに探して色々試奏を重ね、最終的にスタジオミュージシャンをしてたプロの方が引退の際に40万で譲り受けました。
そこから11万円かけてそのリペアマンさんによりOH施工。全タンポ交換、管体分解洗浄、1、2番管繋ぎ直し、管体歪みとり、トーンホール上端削り出し・特殊加工、すべてのコルクフェルト交換、ネックジョイント調整、ネックコルク巻き替えとなっています。
特にタンポは超こだわっていて、普通に行けばピゾーニとかですが、シュドビル(旧グロタン、エルメスに供給している革と同グレードのとても良いタンポ、こだわりが仇となり昨年倒産)の最後の在庫を贅沢に使っていただきました。タンポは新品でも皮ですから長期保存で劣化するので、もう新たには手に入りません。
OH後にもメインのテナーのリペアの際に一緒に持ち込み追加調整してます。最終調整は今年の9月です。
更に25,000円ほどかけてムートンストアで管楽器調律(炙り)もしてあります。まさに完璧の状態です。
この個体は長年プロに使用されつつ、プロのみが使えるリペア工房で大事に調整されてきました。
エイティは基本重たい吹奏感ですが、この個体は感動するほど音抜け良くて、何より音色がたまらなく良いです。シグネチャーやシュプレームなど、現行の最上位機種でも出せない、ヴィンテージ楽器特有の奥行きのある艶やかな音が出ます。
音が良いとずっと基礎練してても飽きないです。
良い調整環境で管理され、上手い人に長年吹かれて育った楽器なんだと思います。
以下有識者受け売りですが、エイティは評判のイマイチなマーク7から移行するにあたり改良されましたが、コストが高くなり過ぎて採算が取れず。シリーズ2、特に45万番台頃になると色々見直されコストが抑えられましたが、このエイティとは全く別物の吹奏感です。
エイティは素晴らしい鳴りと引き換えに
やや重たいですが、シリーズ3などに向かうにつれどんどん吹奏感も音質も軽くなる傾向があるようです。好みでどちらが上とは言えませんが、結果的にエイティは独特の濃密な鳴りがあり、更に32〜37万までと短い生産期間なのでかなり希少で、今後値段も上がっていくと思います。
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